MINAMI MIYAJIMA 個展「FRAGMENTS OF THE HORIZON」

時間:2025-02-08—2025-02-22

場所:ContemporaryTokyo東京

ContemporaryTokyo では、2月8日から2月22日にかけてMINAMI MIYAJIMA 個展「FRAGMENTS OF THE HORIZON」を開催する。2021年4月4日4:44pmから自身のアートギャラリー「JITSUZAISEI(実在性)」を主宰するMINAMI MIYAJIMA。 四角形が密集する代表的な作品を中心に、2年ぶり個展を開催する。
 


【展示情報】
MINAMI MIYAJIMA個展
タイトル:「FRAGMENTS OF THE HORIZON」
会期:2025.2/8㈯-2/22㈯ 12:00-18:00 / 日.月休廊
会場:東京都品川区東品川1-32-8 Terrada Art Complex Ⅱ 2F
(Design 廣畑潤也)

「幼少期の私は、辛いことや嫌なことがあるたびに目を閉じ、腕を押し当てながらうずくまり、瞼の裏に浮かび上がる光景を待って現実逃避を繰り返していました。その光景は、最初は白黒の細かいノイズが一面に広がり、やがて広大で空虚な空間へと変容します。細かいピクセルが砂嵐のように散らばり、視点が引いていくと同時にラインで構成された風景が現れる。そんなイメージです。

「白と黒で象られたその世界は、「街の風景」であると同時に、私の中にある極端な思考、すなわち0/100のコントラストでもありました。間色をピクセルの細かさで表現するその世界は、私にとって砂嵐の中にいるような、どこか虚無的なものでした。

その心象風景を思い出しながらデジタルで下絵を描き、キャンバスに転写する。この行為には、個人的な感情や感傷、不要な情緒を遠ざける感覚があります。この作品展開に至った背景を振り返ると、それが私の地元・此花区梅香という環境から多大な影響を受けていたことに気づきました。この制作は、必然的であり、まるで答え合わせをしているように感じられました。

必要最小限の色や線で街の空間だけを再現することは、誰かが育った街や住んでいる街の「公約数」を絵画の要素として抽出する行為だと捉えています。制作を進めるうちに、これが誰かの原風景と繋がっているようにも思えました。本展では、こうした逃避の過程や架空空間の記憶を鑑賞者にも体感していただくため、インスタレーションとして展開。
思い出深い記憶の断片を切り取り、浮かび上がらせるように展示された作品群は、現実とも非現実ともつかない空間を形作っています。それは、まさにリミナルスペースのような不安定さと普遍性を備えた風景です。
無機質で抽象的な風景を描くことは、私自身の内面との対話でもあります。この風景は、私自身の変化とともに、これからも進化し続けていくでしょう。」とMINAMI MIYAJIMAは語る。